「ばあちゃん またね」
ご無沙汰しておりました。
1週間まえの9月1日未明、義母が永眠しました。
享年89才でしたから大往生と言ってもいいくらいでしょうか。
卵管ガンが大網に転移していましたので、最期は別のところに移っていたかもしれません。抗癌剤治療を拒否してからは、いつかはこの日が来ると本人も周りも覚悟を決めていたはずでしたが、突然の死が訪れたという感じは否めません。
腹痛で入院してすぐに痛み止めを点滴されました。同時に、意識がもうろうとして来ました。
亡くなる数時間まえ、(冷蔵庫に入っている) 梨をむいて持ってきて...と、回らない口調で言いました。
梨をむいて病室にもどったとき、義母はナースステーションに併設されたベッドに移っていました。
どんどん意識が薄れるなかで、音を聞くことはできました。
ベッドの隣は新生児室でした。赤ちゃんを抱いたお母さんが廊下を伝ってベッドの近くに寄ったとき、赤ちゃんが泣きはじめたんですね。赤ちゃん泣いてんね、と声をかけると首をコクンとして頷いて。その時、義母の目尻からツーっと涙が流れました。
納棺式のあとの花入れのとき、ももかは 「ばあちゃん ねんねしてる。」 と言い、ばあちゃんにさよなら言おうねと促すと 「ばあちゃん またねっ」 と声をかけました。
きっと義母は (あらやだこの子、憎らしいこと言ってくれるじゃん!) と苦笑したにちがいありません。
にぎやかな事が大好きな義母でしたので、
8月最期の土曜日晩に、わが家のベランダから偶然見えた花火の動画を添付させてください。江戸の昔、死者を弔うための花火が一年のなかの三月だけ、毎夜同じ所で上げられていたそうです。ひとつ開き終わると次の花火が上がる、静けさを感じる光景だったかも... と思えてきます。
by hanako_mama
| 2012-09-08 14:16
| 家族・健康