七夕の贈り物
七夕にはロマンチックなものを書きたかったと前の記事に書きました。実はあったんですね、とっても嬉しいことが。翌日、パソコンに向かったんです。でもキーボードを叩こうとした瞬間、あるシーンがよみがえり涙がつつぅと・・・。あ、やめとこ。頭が冷えてから書くことにしよう。
花子にお留守番を頼んでそれから一週間がすぎました(笑)。
東儀さんのコンサートに行ってみない?チケットが二枚あるのよ。
ノコ・アケミコはそう言って私を誘った。
東儀さん? あ、あの篳篥(ひちりき)の人ね。演奏をきちんと聴いたことないし、とっても素敵な人だし行ってみた~い!
そんな話しをしたのが六月上旬。
彼女アケミコさんのノコギリにつけるピアノ伴奏を録音し終えたときのことだ。
六月末のコーラス伴奏もなんとか務めてホッとしていたある日、『そうだ、東儀さんだった!』。検索して現れた画面には<TOGI+BAOコンサート>とある。BAO=上海から来た民族楽器演奏グループという説明書きを見た途端、おぉ!っと小さく叫んでしまった。
コンサートの日が待ち遠しかった。
その日、台湾料理で夕食を済ませた私たちはオーチャードホールに向かった。
七夕飾りが文化村通り入口に高く飾り付けてある。
「そうか、七夕なんだね。」 「そうよアナタ、そんな時期なのよ。」
開演前に会場に流れるアナウンスは日本語と中国語。
演奏中は非常口案内灯が消えること、携帯電話の電源を切ること、最後まで演奏をお楽しみください~♪ 流れるような中国語が耳に入ってくる。
「 クウちゃん(私のこと)、もちろん聞き取れるわね?」チェックが入る。ウーム、聞き取れる単語から想像するしかないよ・・・。
東儀秀樹さんは、最近、某局 「○姫」 にも出演したりテレビのCMでもおなじみのイケメン雅楽奏者である。そしてBAO。
中国には、中央民族楽団と上海民族楽団という大型民族楽団 (オーケストラ) があるそうだ。
<中国においても世界においても唯一無二の>と形容されるこの上海民族楽団の中から、東儀さんがオーディションで選りすぐった若手民族楽器奏者六人、それがBAOである。
当日のプログラムは、東儀さんのオリジナル曲はもちろんのこと、中国の民間楽曲・民謡、プロコフィエフ 「 ロメオとジュリエット;騎士たちの踊り 」、プッチーニ 「 トゥーランドット:誰も寝てはならぬ 」 ←( 荒川静香さんはこの曲でスケートを滑った!) など色さまざま。
日本側は笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、中国側は二胡、琵琶、横笛である。
この晩、特に印象に残ったのは、金锴の横笛と姚新峰の二胡による 「七つの子 (日本童謡) 」、東儀さんのキーボード伴奏 & 赵磊の二胡で 「 ひこぼしの涙 ( 東儀:作曲 ) 」。
BAOのメンバーは一人一人が確かな演奏技術を持っていた。
単に演奏技巧が優れているというだけで人の心を動かすことは出来ない。が、彼らの楽器は歌っていた。呼吸しているのだ。聴く側にその息遣いが伝わって、いつしか彼の呼吸と合わさって自分も演奏しているような気持ちになっていた。
二胡の呻(うめ) くような、すすり泣くような、胸が押しつぶされるような悲しみに満ちた音を私は初めて聴いた。「七つの子」で涙の予感、「 ひこぼしの涙 」では嗚咽しそうになるのを堪えるのに必死だった。いくら泣き虫の私とは言え・・・そんな自分に驚いた。
翌日、キーボードを打とうとした瞬間、耳の奥にあの二胡の音が流れて涙も止まらなくなり、入力順延させたのが、その演奏である。
渋谷の夜十時は、まだ若者がねり歩く時間である。
その人波のなかを私たちは心地よい興奮に包まれて歩いていた。私の全身には二胡や琵琶の音色が沁みこんで、心の底から満足できたことへの感謝の気持ちでいっぱいだった。
アケミコさんは言った。
「素晴らしかった!ノコギリにも通じるものがあったわね、勉強させてもらったわ!」
私は東儀さんが演奏の合間に語った言葉を思い出していた。
「こうやって外国の人たちと、今回は中国の人たちと音楽を通して国際親善ができている、もしかして僕らって政治家が出来ないことをしでかしているんじゃないかって・・・。」 さすがです!
肝心のことを言い忘れなかった東儀さんに拍手を送りたい。
そして、「クウちゃんにはいつもお世話になってるしさ、あなた、ここんとこ忙し過ぎたでしょうよ。チケットが姉から回ってきたとき、すぐにクウちゃんって決めたんだ!」 さすがです(^^)。
最近ケアマネの資格も獲得したノコ・アケミコさんからの七夕の贈り物は、今年前半の疲れを癒してくれる大きな宝物となりました。
やはり、この握手券を使って上海からの楽士たちに中国語で感謝の言葉を伝えるべきだった。
悔いが残るとすれば、そのことだけ・・・。
花子にお留守番を頼んでそれから一週間がすぎました(笑)。
東儀さんのコンサートに行ってみない?チケットが二枚あるのよ。
ノコ・アケミコはそう言って私を誘った。
東儀さん? あ、あの篳篥(ひちりき)の人ね。演奏をきちんと聴いたことないし、とっても素敵な人だし行ってみた~い!
そんな話しをしたのが六月上旬。
彼女アケミコさんのノコギリにつけるピアノ伴奏を録音し終えたときのことだ。
六月末のコーラス伴奏もなんとか務めてホッとしていたある日、『そうだ、東儀さんだった!』。検索して現れた画面には<TOGI+BAOコンサート>とある。BAO=上海から来た民族楽器演奏グループという説明書きを見た途端、おぉ!っと小さく叫んでしまった。
コンサートの日が待ち遠しかった。
その日、台湾料理で夕食を済ませた私たちはオーチャードホールに向かった。
七夕飾りが文化村通り入口に高く飾り付けてある。
「そうか、七夕なんだね。」 「そうよアナタ、そんな時期なのよ。」
開演前に会場に流れるアナウンスは日本語と中国語。
演奏中は非常口案内灯が消えること、携帯電話の電源を切ること、最後まで演奏をお楽しみください~♪ 流れるような中国語が耳に入ってくる。
「 クウちゃん(私のこと)、もちろん聞き取れるわね?」チェックが入る。ウーム、聞き取れる単語から想像するしかないよ・・・。
東儀秀樹さんは、最近、某局 「○姫」 にも出演したりテレビのCMでもおなじみのイケメン雅楽奏者である。そしてBAO。
中国には、中央民族楽団と上海民族楽団という大型民族楽団 (オーケストラ) があるそうだ。
<中国においても世界においても唯一無二の>と形容されるこの上海民族楽団の中から、東儀さんがオーディションで選りすぐった若手民族楽器奏者六人、それがBAOである。
当日のプログラムは、東儀さんのオリジナル曲はもちろんのこと、中国の民間楽曲・民謡、プロコフィエフ 「 ロメオとジュリエット;騎士たちの踊り 」、プッチーニ 「 トゥーランドット:誰も寝てはならぬ 」 ←( 荒川静香さんはこの曲でスケートを滑った!) など色さまざま。
日本側は笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、中国側は二胡、琵琶、横笛である。
この晩、特に印象に残ったのは、金锴の横笛と姚新峰の二胡による 「七つの子 (日本童謡) 」、東儀さんのキーボード伴奏 & 赵磊の二胡で 「 ひこぼしの涙 ( 東儀:作曲 ) 」。
BAOのメンバーは一人一人が確かな演奏技術を持っていた。
単に演奏技巧が優れているというだけで人の心を動かすことは出来ない。が、彼らの楽器は歌っていた。呼吸しているのだ。聴く側にその息遣いが伝わって、いつしか彼の呼吸と合わさって自分も演奏しているような気持ちになっていた。
二胡の呻(うめ) くような、すすり泣くような、胸が押しつぶされるような悲しみに満ちた音を私は初めて聴いた。「七つの子」で涙の予感、「 ひこぼしの涙 」では嗚咽しそうになるのを堪えるのに必死だった。いくら泣き虫の私とは言え・・・そんな自分に驚いた。
翌日、キーボードを打とうとした瞬間、耳の奥にあの二胡の音が流れて涙も止まらなくなり、入力順延させたのが、その演奏である。
渋谷の夜十時は、まだ若者がねり歩く時間である。
その人波のなかを私たちは心地よい興奮に包まれて歩いていた。私の全身には二胡や琵琶の音色が沁みこんで、心の底から満足できたことへの感謝の気持ちでいっぱいだった。
アケミコさんは言った。
「素晴らしかった!ノコギリにも通じるものがあったわね、勉強させてもらったわ!」
私は東儀さんが演奏の合間に語った言葉を思い出していた。
「こうやって外国の人たちと、今回は中国の人たちと音楽を通して国際親善ができている、もしかして僕らって政治家が出来ないことをしでかしているんじゃないかって・・・。」 さすがです!
肝心のことを言い忘れなかった東儀さんに拍手を送りたい。
そして、「クウちゃんにはいつもお世話になってるしさ、あなた、ここんとこ忙し過ぎたでしょうよ。チケットが姉から回ってきたとき、すぐにクウちゃんって決めたんだ!」 さすがです(^^)。
最近ケアマネの資格も獲得したノコ・アケミコさんからの七夕の贈り物は、今年前半の疲れを癒してくれる大きな宝物となりました。
やはり、この握手券を使って上海からの楽士たちに中国語で感謝の言葉を伝えるべきだった。
悔いが残るとすれば、そのことだけ・・・。
by hanako_mama
| 2008-07-11 23:02
| 「音楽」を楽しもう