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すれ違うための努力

昨日、今朝と、のこ・アケミコさんが我が家を訪れた。シャンソンのピアノ伴奏録音の追加と調整等・・・というのがその理由である。

彼女はスゴイ人だわ!と、いつも私は感心する。
そろそろ還暦を迎えようというときにケアマネの資格をとり、ヘルパー業のかたわらノコギリで音楽を奏でる。老人ホームで演奏したり何かのイベントに出向いて演奏をする。しかも、その合間をぬって卓球の練習から試合参加まで、という過密スケジュールである。


感心するのはそのバイタリティだけではない。
私はこの夏、ピアノの練習に身が入らなかった・・・その理由を彼女にも話したことがある。にもかかわらず「ねぇクゥチャン~悪いんだけどね・・・」と、悪いと思っているのかホントに?と疑いたくなるぐらいの頻度で連絡をよこす。けれど、よくよく考えてみると彼女は絶妙なタイミングで話を持ってくるのだ。今朝、彼女が大きな梨と白子の吸い物を持ってピアノの前に表れた時に、ふとそう感じた。お父さんの具合はどうなの?から始まり、旦那とはその後うまくやっているの?等々、私のツボを適度な強さで押してくれるのである。時に私のほうが露骨に <今は一人でいたい>顔をするのだが、そんな時の彼女は用件をささっと片付け、じゃね!とスンナリ帰って行く。
これがスゴイなぁと思わせる所以だ。

彼女の人生経験上、他人との結びつきを上手に計れるようになってきたんだな、と感じた。
そうだ!と思い出し新聞の切抜きを引っ張り出してみた。そうそう、これ!

<身体の動作特集>のコラム記事だが、心の動きと置き換えて読んでしまうのは私だけかな・・。ちょっと文字ばかりで色気がありませんが、載せてみることにしました。

下にコラムを貼り付けました。



擦れて違うと書いて 「すれ違い」。
わたしたちはなぜ、わざわざ相手と擦れるほどの距離ですれ違うのだろう。
もし、ぶつからないことだけを目指すなら、向こうから来た相手とできるだけ距離をとって大きく迂回すればいい。でもそれでは、なんだか相手を忌み嫌っているようでバツが悪い。かといって正面衝突するのも困る。

そんなわけで、向こうから見知らぬ人が歩いてくると、廊下の端に飛びのいたりはせずに、かといって、相手の進路をふさがない程度には距離をとり、「すれ違う」。
うまくすれ違うのは、なかなか難しい。

まず、相手が自分のどちら側に来ようとしているのかを見極めなければならない。相手が眼光鋭く、レーザー光線のように自分の進路をまっすぐまなざしていれば、こちらはその視線を侵さぬように迂回すればよい。

しかし、世の中には奥ゆかしい人もいて、しかと視線がつかめないこともある。
こちらの出方を気にして右に左に進路をふらつかせながら来る人もいる。もう少しでぶつかる、というところまで来て、お互い立ち往生してしまうこともある。

・・・・・ 中略 ・・・・・

案の定、すれ違いがぎこちない人たちがいる。
しかし、ぶつかるというわけでもない。よく観察すると、すれ違いの危機に瀕した人たちは、ほんのコンマ何秒かの間に、相手の上体変化に合わせて左右のステップを踏み換え、スピードを変化させる。この微調整のおかげで衝突は危うく回避される。

左に出した足を空中で右へと進路変更してしまう荒業を使う人もいる。
上体が右へ傾ぐその相手を見て、こちらはあわてて逆に舵を切る。
たかがつかず離れずの距離ですれ違うために、人はそこまでするのである。

by hanako_mama | 2008-10-02 12:52 | 私の好きなもの


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